免疫力を上げる4つの成分をスープで効率よく摂取しよう!フィトケミカルってなに?
「フィトケミカル」という言葉を聞いたんですけど、フィトケミカルってどういうものなんですか?
ユーグレナ 鈴木
フィトケミカルは野菜や果物に含まれている成分のことを言うんです!免疫力が上がる効果などが期待できるんですよ。
そうなんですね!フィトケミカルは具体的にどんな野菜に含まれているんですか?
ユーグレナ 鈴木
様々な種類があるんですが、にんじんやトマトなどに含まれていますよ!
そうなんですね!フィトケミカルを効率よく摂取する方法はありますか?
ユーグレナ 鈴木
スープがおすすめですよ!では今回はフィトケミカルと免疫力を上げるスープについて紹介しますね!
そもそも免疫力とは??
私たちの体にはウイルスなどを体に侵入させず、また侵入してしまったウイルスと戦う免疫が備わっています。
私たちの日々の生活の中では、ウイルスや花粉、ほこりのような異物が絶えず体の中に侵入しようとしています。
これらの異物が体内に侵入する事を防ぐのが「粘膜免疫」です。
また、時には粘膜免疫を突破して侵入した異物や、体内で発生してしまった異常な細胞が体の中にあります。
この異物や異常な細胞を攻撃し、排除しようとするのが「全身免疫」と言います。
この粘膜免疫と全身免疫のような体を守る防衛能力のことを免疫力と言います。
なんとなく免疫力って言葉を使っていました…
ユーグレナ 鈴木
仕組みを理解してしっかりと免疫力を上げていきましょう!
免疫力を上げるフィトケミカルとは?
フィトケミカルという言葉はご存知でしょうか?
フィトケミカルとはギリシャ語で植物を意味する「Phyto」と英語で化学成分を意味する「chemical」が合わさった言葉です。
簡単に言うと、野菜や果物などの植物に含まれる化学成分のことを指します。
野菜や果物は紫外線や害虫などの有害なものから身を守るための色素や香りなどを作り出します。
こういった色素や香りに含まれる成分がフィトケミカルと呼ばれ抗酸化作用や白血球の働きを高めるなどの効果が期待できます。
フィトケミカルという言葉は初めて聞きました!
ユーグレナ 鈴木
免疫力を上げるためにはぜひ知っておきましょう!
フィトケミカルの種類と代表的な食材
フィトケミカルの種類は数千種類以上とも言われています。
その中で免疫力の向上が期待できるフィトケミカルの種類と代表的な食材をご紹介いたします。
イソチオシアネート
イソチオシアネートは大根やわさびなどに含まれています。
イソチオシアネートはその大根やわさびなどをすりおろして、その細胞が壊れたときに生成される辛み成分のことです。
強い抗酸化作用があり、免疫力の向上や発がん物質の抑制などの効果が期待できます。
β-カロテン
β-カロテンは黄色やオレンジ色の色素成分で、にんじんやかぼちゃなどに多く含まれています。
β-カロテンには抗酸化作用があり、粘膜を健康にする働きがあります。
口やのど、鼻などの粘膜は免疫力と大きな関わりがあり、粘膜が健康に働いていると、ウイルスや細菌といった有害なものが体に侵入することを防いでくれるのです。
にんじんに関しては以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
こちらの記事も読まれています
リコピン
リコピンは赤い色素成分のことで、トマトやスイカ、にんじんなどにリコピンは多く含まれています。
リコピンには血行の流れを改善する動きが期待できます。
血液の中には免疫力に関わる白血球があります。
その白血球が血液を通じて身体中を流れることで、体の中に異物がないかどうかをパトロールしています。
そして血行の流れが改善されると、白血球の働きも改善され、免疫力が上がるのです。
β-グルカン
β-グルカンはキノコ類に多く含まれています。
β-グルカンには免疫力を上げたり、糖質の吸収を抑えたり、コレステロール値の上昇を抑えるなどの働きがあります。
また、花粉症などのアレルギーの予防や改善にも効果が期待されています。
きのこに関しては以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
こちらの記事も読まれています
こんなにもたくさんの種類のフィトケミカルがあるんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!これらの栄養素を意識して摂取しましょう!
フィトケミカルを効率よく取るにはスープがおすすめ!
フィトケミカルの種類や食材を紹介しましたが、効率よく摂取するためにはいくつかポイントがあるので紹介します。
加熱をする
フィトケミカルは生では細胞の中に含まれているだけで外に出にくくなっています。
しかし、加熱をすることによって細胞壁が壊れ外に出てくるため、フィトケミカルを加熱するほうがいいとされています。
また、煮出すことによってフィトケミカルがスープの中に溶け出すため効率よく摂取することができます。
ただし注意点もあり、なんでも加熱をしていいというわけではありません。
今回紹介したフィトケミカルの中ではイソチオシアネートは熱に弱いとされています。
そのため、大根やわさびのすりおろしなどは加熱をせずに摂取をしましょう。
皮ごと食べる
野菜などは皮にもフィトケミカルが含まれているため、皮ごと摂取することでより多くのフィトケミカルを摂取することができます。
そのため、皮もよく洗って料理に使いましょう。
野菜に関しては以下の記事で詳しく紹介してるので、ぜひご覧ください。
こちらの記事も読まれています
加熱することと、皮も捨てないで食べることを意識するといいんですね!
ユーグレナ 鈴木
はい!ただし食材によっては加熱してはいけないものがあること、皮をしっかり洗うことは忘れないようにしましょう!
免疫力を上げるためには栄養バランスも考える
ここまでフィトケミカルと免疫力について解説をしてきました。
ただし、フィトケミカルの食材ばかりを摂取するのではなく、あくまで栄養バランスを考えた上で摂取することが大切です。
野菜不足、栄養の偏り、過食などは免疫力低下の原因となります。
バランスの良い食事の基準として、厚生労働省では食事バランスガイドを作成しています。
出典:厚生労働省「食事バランスガイド(基本編)」
食事バランスガイドでは「主食」、「副菜」、「主菜」、「牛乳・乳製品」、「果物」を1日にどれくらい摂取したらよいかがわかります。
例えば主食であれば、1日あたりごはん中盛りを4杯程度が目安となっています。
野菜類である副菜では1日あたりサラダや味噌汁であれば5杯程度が目安となっています。
この食事バランスガイドを参考に栄養バランスよく、また過食や少食とならないように気をつけましょう。
バランスも考えないとなんですね…
ユーグレナ 鈴木
もちろんです!フィトケミカルだけでなく、他の栄養などもバランスよく摂取していきましょう!
まとめ
免疫力を上げる食べ物に含まれるフィトケミカルという化学成分を紹介しました。
フィトケミカルは以下のような免疫力を上げる効果を期待できる成分が多数あります。
フィトケミカル | 効果 | 主な食材 |
---|---|---|
イソチオシアネート | 免疫力アップ、発がん抑制 | 大根、わさび |
β-カロテン | 粘膜の改善 | にんじん、かぼちゃ |
リコピン | 血流の改善 | トマト、すいか、にんじん |
β-グルカン | 免疫力アップ、糖質の吸収の抑制 | キノコ類 |
フィトケミカルを含む食材は加熱をすることで多く取れるというデータがあるため、スープにすることで効率よく摂取することができます。
また、野菜の皮にもフィトケミカルが含まれていますので皮は捨てずに一緒に摂取しましょう。
鈴木さん今日は「免疫力を上げるスープ」について教えてくれありがとうございます!
ユーグレナ 鈴木
いえいえ!フィトケミカルを意識してスープを作ってみてください!
はい!ありがとうございます!
監修:鈴木 健吾
(研究開発担当 執行役員)
東京大学農学部生物システム工学専修を卒業。
2005年8月、取締役研究開発部長としてユーグレナ創業に参画、同年12月に、世界初となる微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養に成功。
2016年東京大学大学院博士(農学)学位取得、2019年に北里大学大学院博士(医学)学位取得。
現在、ユーグレナ社研究開発担当の執行役員として、微細藻類ユーグレナの生産およびヘルスケア部門における利活用に関する研究等に携わる。
マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院客員教授、東北大学・未来型医療創造卓越大学院プログラム特任教授を兼任。
東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点研究責任者。