にんじんで免疫力アップ!免疫力アップ以外の嬉しい効能も紹介!
にんじんが免疫力アップに効果が期待できるって話を聞いたんですけど、本当ですか?
ユーグレナ 鈴木
はい、にんじんは免疫力アップに効果が期待できます。
何でにんじんと免疫力が関係しているんでしょうか?
ユーグレナ 鈴木
にんじんは免疫力をアップさせる栄養素を豊富に含んでいるからです!以下で詳しく説明します!
免疫力を上げるにんじんの主な栄養素
にんじんはカロテン類や、ビタミンC、ビタミンK、食物繊維、ミネラルなど、多くの栄養素を含んでいる緑黄色野菜です。
一般的に緑黄色野菜は「原則として可食部100g当たりカロテン(カロチン)含量が600マイクログラム(μg)以上の野菜」と定義されている栄養素を多く含んだ野菜のことです。
次から、免疫力アップに効果が期待できるにんじんに多く含まれる栄養素に関して、それぞれ説明します。
β-カロテン
にんじんにはβ-カロテンがとても多く含まれています。
β-カロテンは体内でビタミンAに変換されて作用し、皮膚や粘膜の免疫を増強し、さらに有害な活性酸素から身体を守る抗酸化作用があります。
ユーグレナ 鈴木
また余談ですが、「カロテン」の語源はにんじんの英語名「キャロット」からきていると言われています。
食物繊維
食物繊維は第6の栄養素ともいわれており、主な効果は腸内環境を整え、免疫細胞を活性化させることです。
さらに、食物繊維は便秘の解消だけでなく、血糖値上昇の抑制や血液中のコレステロール濃度の低下などさまざまな効果が期待できます。
食物繊維のこれらの効果から、食物繊維の摂取は免疫力アップにつながると言われています。
カリウム
カリウムは人体に必要なミネラルの一種で、浸透圧を調節して体内を一定に保つはたらきがあります。
カリウムは筋肉のエネルギー代謝や収縮、神経の伝達を補助したり、体液のpHバランスを保ち、塩分の摂り過ぎを調整するのに役立っています。
カリウムが不足すると、これらに影響するほか脱力感や食欲不振、精神障害や不整脈などの症状がみられ、免疫力が低下します。
カリウムを定期的に摂取することで、免疫力の維持を心がけましょう。
にんじんに含まれている栄養素が免疫力アップに深く関わっているんですね!
ユーグレナ 鈴木
はい。実は免疫力アップ以外にもさまざまな効能があるんですよ。
意外と知らない?免疫力アップ以外の嬉しい効能
にんじんには免疫力アップのための豊富な栄養素が含まれていることが分かりました。
そして、にんじんに含まれる栄養素は免疫力アップ以外にもさまざまな効果が見込めます。
それでは実際に他の効能を紹介していきます。
動脈硬化の予防
動脈硬化は、ダイオキシンや排気ガスなどの汚染物質や加工食品の添加物、紫外線、たばこ、ストレスなどによって増加した活性酸素が原因で引き起こされます。
にんじんに含まれるβ-カロテンは体内の活性酸素を除去するはたらきがあります。
にんじんを摂取することで、血中の脂質の酸化を防ぎ血管を若々しく保てるので動脈硬化の予防効果が見込めます。
視力低下の防止
にんじんに含まれるβ-カロテンは目にとっても重要な栄養素の一つです。
β-カロテンは目の筋肉の弾力性を回復させる効果があり、夜盲症や眼精疲労、ドライアイなどを予防します。
にんじんを摂取することが、目の周辺のさまざまな病気の予防にもつながります。
美肌効果
肌のシミやシワの原因に活性酸素の増加が挙げられます。
しかし、活性酸素増加の原因となる排気ガスや紫外線、ストレスなどを日常で生活する中で遠ざけることは難しいです。
なので、抗酸化作用を持つ栄養素を摂取することで活性酸素の増加を防ぎましょう。
にんじんに含まれるβ-カロテンには強い抗酸化作用があり、にんじんを多く摂取することで肌を綺麗に保つことができます。
便秘解消
にんじんに多く含まれる食物繊維は便通を整えるので便秘を防ぐうえで欠かせないものです。
食物繊維は直接腸のはたらきを刺激するだけでなく、乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌のエサになるので、菌を増やし、お腹の調子を整えます。
水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維に大別できます。
その両方をバランスよく摂取することが大切ですが、なんとにんじんにはそのどちらも含まれています。
現代の日本人に不足しがちな食物繊維を摂取することで、便秘の解消に役立ちます。
血圧の低下
塩分の取り過ぎによってナトリウムが血中に多く存在すると、体内で水分の移動が難しくなり高血圧を引き起こします。
にんじんに含まれているカリウムにはナトリウムを体外に排出する効果があり、血液中の塩分濃度を抑えることで血圧を下げます。
また、にんじんに含まれる食物繊維によって、血糖値の上昇を防いだり、血液中のコレステロール濃度の低下も見込めます。
にんじんを食べることで様々な効果があることがよくわかりました!さっそく買って食べたいので、にんじんの選び方と保存方法を教えて下さい!
ユーグレナ 鈴木
はい、わかりました。
にんじんの選び方と保存方法
にんじんを買うとき、せっかくなら美味しいにんじんを選びたいと思います。
ですので、美味しいにんじんの選び方と、誤ってにんじんを多めに買ってしまった時の保存方法を紹介していきます。
にんじんの選び方
にんじんの選び方のコツですが、にんじんの表面に傷がついていない、なめらかでハリがあるものを選びましょう。
なぜなら、茎の切り口は細いもののほうが、芯自体が細いので肉質が柔らかく、美味しく感じられるからです。
にんじんに葉がついているものを選ぶときは、いきいきとしている緑色の葉がついたにんじんを意識しましょう。
にんじんの保存方法
にんじんは夏場と冬場で保存の方法が異なるので気を付けましょう。
にんじんは湿気に弱いので新聞紙で、使いかけのものはラップでくるむようにしてください。
夏場は新聞紙でくるんだにんじんを冷蔵庫の中へ、冬場はそのまま常温で保管します。
にんじんに葉がついているものは、そのままにしておくと栄養が葉に奪われて味が落ちてしまうので、葉を切り落としておきましょう。
さっそく今からにんじん料理を作ろうかな~
ユーグレナ 鈴木
その前に!効率よく栄養素を摂るために覚えておいてほしいことを紹介します。
免疫力をさらにアップさせる!にんじんのおすすめの食べ方
にんじんを買う時期や調理方法によってにんじんの栄養素は増減します。
ですので、効率よく免疫力を上げるためのおすすめの食べ方をご紹介します。
旬な時に食べる
「旬」とはある特定の食材において、他の時期よりも一層新鮮で美味しく食べられる時期をさします。
また、旬のものはよく市場に出回るため、値段も安価になりやすいです。
さらに、旬な時期に摂取するほうが旬じゃない時期に比べて栄養価が高いことがわかっています。
つまり、旬な時期に摂取すると簡単に、美味しく免疫力をアップすることができます。
にんじんの旬な時期は二回あり、4~5月と10~12月になります。
皮付きのまま茹でる
食品は調理をしていく過程で、食品中のビタミンが減少してしまうことが分かっています。
にんじんの中に含まれるβ-カロテンは、茹でたときに残るβ-カロテンが約87%だったのに対し、炒めると残るβ-カロテンは約55%と含有率が下がります。
食品の状態や加熱温度、調理時間によって異なりますが「茹でる」操作のほうがにんじんに含まれる栄養を保てます。
加えて、皮付きのまま調理することによってより一層ビタミンの減少を抑えられることも研究によって明らかになっています。
ジュース
にんじんに多く含まれているβ-カロテンは生の野菜から摂るよりもジュースなどの加工品として摂取するほうが吸収率が高いです。
研究の結果で、生の野菜よりもジュースにした時のほうがβ-カロテンの吸収率が1.5倍になることがわかっています。
また、「茹でる」「炒める」などの加熱処理を行うとビタミンが減少しますが、ジュースにすることで加熱処理が原因となるビタミンの減少を防げます。
高速ジューサーで作ると摩擦熱が発生して栄養素が減少してしまう可能性があるので、もしご家庭にスロージューサーがあればそちらで作ってもいいかもしれません。
にんじんジュースに関しては以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
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なるほど!これらを意識してにんじんを摂取しようと思います!
ユーグレナ 鈴木
はい、頭の片隅に入れておいてください!
まとめ
ここまでご拝読いただき、誠にありがとうございます。
ここまで読んでいただけた方には、にんじんが免疫力をアップさせる効果的な野菜だという理解が深まったかと思います。
にんじんには免疫力だけでなくさまざまな嬉しい効果もあります。
これを期に身体に気を使い、効率よく簡単に免疫力を上げてみてはいかがでしょうか。
鈴木さん今日は「免疫力とにんじん」について教えてくれてありがとうございます!
ユーグレナ 鈴木
いえいえ、免疫力を上げる為にぜひにんじんを食べてみてください。
はい!ありがとうございました!
監修:鈴木 健吾
(研究開発担当 執行役員)
東京大学農学部生物システム工学専修を卒業。
2005年8月、取締役研究開発部長としてユーグレナ創業に参画、同年12月に、世界初となる微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養に成功。
2016年東京大学大学院博士(農学)学位取得、2019年に北里大学大学院博士(医学)学位取得。
現在、ユーグレナ社研究開発担当の執行役員として、微細藻類ユーグレナの生産およびヘルスケア部門における利活用に関する研究等に携わる。
マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院客員教授、東北大学・未来型医療創造卓越大学院プログラム特任教授を兼任。
東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点研究責任者。