最近注目されている5-ALAって何?5-ALAに期待できる効果や5-ALAを含んでいる食品を紹介!
最近5-ALAという言葉を耳にするんですが、一体なんですか?
ユーグレナ 鈴木
5-ALAとはアミノ酸の一種で、身体に良い影響を与えることが研究で示唆されています。
身体にどういう影響があるんですか?5-ALAについてもう少し詳しく教えてください!
ユーグレナ 鈴木
では、今回は5-ALAについてや5-ALAを含む食品について紹介していきます!
最近注目の5-ALAってなに?
5-ALAとは5-アミノレブリン酸(ファイブエーエルエーあるいはファイブアラとも呼びます)のことを指します。
あらゆる生命体の細胞の中で作り出されるものである5-ALAは、「生命の根源物質」とも呼ばれています。
5-ALAは鉄と結合することでヘムという物質になります。
このヘムが血液中のヘモグロビンに含まれ、酸素を運ぶはたらきを助けることで、身体のすみずみまでエネルギーを運ぶことができます。
また、植物にとって、5-ALAは葉緑素を生み出すはたらきがあるので、光合成を向上させるはたらきがあります。
これらのはたらきから、動物、植物のエネルギー生成をサポートすることができるので、「生命の根源物質」といわれているのです。
なるほど!5-ALAにはエネルギーをつくる手助けをするはたらきがあるんですね!
ユーグレナ 鈴木
はい!エネルギーを生み出す以外にも身体に嬉しい効果が期待できるので紹介します!
5-ALAに期待される効果
5-ALAは、新型コロナウイルスの感染予防をはじめ、さまざまな効果が期待できます。
そこで、実際にどのような効果が期待できるのか紹介します。
新型コロナウイルスの感染予防
長崎大学などが、新型コロナウイルスを含むウイルスの感染を抑制する効果があることを明らかにし、2021年2月8日の国際学術誌に掲載されました。
5-ALAが鉄と結合するとヘムという物質に変化します。
このヘムという物質が新型コロナウイルスの表面に付くと、体内の細胞に侵入することが難しくすることがわかりました。
これによって、体内でウイルスが増殖することを防ぐことができるので、新型コロナウイルスの感染を予防する効果が見込めるのです。
さらに、ウイルスの変異にも対応できる可能性が高いという利点もあり、5-ALAに注目が集まっています。
代謝改善
人が活動するために必要なエネルギーであるATPは90%以上がミトコンドリアという器官で作り出されます。
ミトコンドリアの機能が加齢などを理由に衰えると、体内にエネルギーが循環しにくくなります。
その結果、老化や成人病といった代謝の悪化によって引き起こされる病気にかかりやすくなります。
しかし、5-ALAを摂取すると、ミトコンドリアの機能が活性化することが研究で明らかになっています。
このことから、5-ALAが代謝を改善し、代謝の低下によって引き起こされる病気の改善が期待されています。
糖尿病の予防
5-ALAを含む物質を使った研究によって、5-ALAが血糖値を改善する効果が明らかになっています。
この研究によると血糖値が上がりやすい人の方がより大きな改善効果があることがわかりました。
さらに、別の研究で糖尿病患者に対して5-ALAを使った同様の研究を行ったところ、睡眠や気分障害も改善する結果が得られました。
一般的な糖尿病を予防する食品には、逆に低血糖を引き起こしてしまう可能性があるものもありますが、5-ALAを摂取することで低血糖の症状などは見られませんでした。
これらの結果から、5-ALAによって糖尿病の予防や改善に効果があり、安全であることが明らかになったのです。
こんなに多くの効果が期待できるんですね!
ユーグレナ 鈴木
そうなんです!次はどのような食品に5-ALAが含まれているか説明します!
5-ALAが含まれている食品
5-ALAは動物や植物のミトコンドリア、植物の葉緑体といった細胞の中に存在し、生物がエネルギーを生み出すときに必要な栄養素です。
では実際に、どんな食品に5-ALAが含まれているのか紹介していきます。
ユーグレナ
ユーグレナには、5-ALAが100gあたり100μg含まれています。
これは、5-ALA含有量が多いとされている赤ワインなどと並ぶほどです。
5-ALAは動物や植物のミトコンドリア、植物の葉緑体といった細胞の中に存在し、生物がエネルギーを生み出すときに必要な栄養素です。
そのため、動物、植物両方の性質があり、葉緑体も持ち合わせているユーグレナにも5-ALAが含まれているのです。
また、ユーグレナは動物、植物両方の性質を持つことから、野菜や肉などに含まれるような幅広い栄養素を含み、現在59種類の栄養素が確認されています。
そのため、免疫力を上げ、感染症を予防したいという人や栄養バランスに気を付けている人におすすめです。
納豆
納豆には、5-ALAが100gあたり25.0μg含まれています。
これは、大豆の100gあたり5~7μg、豆腐100gあたり1.0μgと比べると5-ALAが非常に多く含まれていることがわかります。
さらに、納豆に含まれている納豆菌には整腸作用が期待できます。
腸は人間の免疫作用に大きく影響する免疫細胞が多く集まっています。
なので、腸内環境を整えることは免疫力を上げる上で非常に重要です。
また、納豆に含まれている食物繊維は腸内環境を整えたり、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下などさまざまな効果が期待できます。
納豆に関しては以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
こちらの記事も読まれています
ほうれん草
ほうれん草には、5-ALAが100gあたり13.8μg含まれています。
これは、にんじんが100gあたり0.8μg、キャベツが100gあたり1.3μg、トマトが100gあたり9.8μgと他の野菜と比べてほうれん草に5-ALAが多く含まれていることがわかります。
さらに、ほうれん草には5-ALAの他に鉄やビタミンCが豊富に含まれています。
5-ALAは鉄と結合することでヘムという物質になり、身体に良い効果をもたらすので、鉄分も豊富に含むほうれん草を食べることで5-ALAの効果をより期待することができます。
赤ワイン
赤ワインには5-ALAが100gあたり110~173μg含まれています。
赤ワインの原料であるブドウは乾燥したアルカリ土壌で栽培されるので、鉄の含有量が低くなります。
鉄の少ない果汁とともに発酵させる赤ワインはその代償効果として5-ALAが過剰生産されるため、含有量が高いといわれています。
ただし、お酒なので飲みすぎると自律神経のバランスが崩れてしまい、体内の循環機能を下げてしまう可能性もあります。
ですので、飲みすぎには注意するようにしましょう。
自律神経については以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
こちらの記事も読まれています
なるほど!これらの食品に多く含まれているのですね!
ユーグレナ 鈴木
はい!ぜひ意識して食事に取り入れてみてください!
まとめ
5-ALAは動物や植物のエネルギーを作り出すのに必要なアミノ酸です。
そして、5-ALAが新型コロナウイルスの感染予防をはじめとするさまざまな効果が期待できると注目が集まっています。
ぜひ、意識して5-ALAを含む食品を食事に取り入れるようにしてみましょう。
今日は5-ALAについて教えていただきありがとうございました!
ユーグレナ 鈴木
いえいえ、ぜひ5-ALAに注目してみてください。
はい、ありがとうございます!
監修:鈴木 健吾
(研究開発担当 執行役員)
東京大学農学部生物システム工学専修を卒業。 2005年8月、取締役研究開発部長としてユーグレナ創業に参画、同年12月に、世界初となる微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養に成功。 2016年東京大学大学院博士(農学)学位取得、2019年に北里大学大学院博士(医学)学位取得。 現在、ユーグレナ社研究開発担当の執行役員として、微細藻類ユーグレナの生産およびヘルスケア部門における利活用に関する研究等に携わる。 マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院客員教授、東北大学・未来型医療創造卓越大学院プログラム特任教授を兼任。 東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点研究責任者。