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自己免疫疾患ってなに?自己免疫疾患の原因やメカニズムについて徹底解説!

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疑問

自己免疫疾患という言葉を耳にしたんですけど、どんなものなんですか?

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

はい!自己免疫疾患とは、免疫細胞が自分の身体を間違えて傷つけてしまうことをいいます!

納得

そうなんですね!どうしてそんなことが起こってしまうんですか?教えてください!

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

はい!それでは自己免疫疾患について説明していきますね!

自己免疫疾患とは

自己免疫疾患

免疫には、身体の中に侵入してきた細菌やウイルスなどの有害物質を攻撃するというはたらきがあります。
そして、身体を守るための免疫が正常に機能しなくなり、無害な自分の身体を攻撃してしまうことを自己免疫疾患といいます。
自己免疫疾患になってしまう理由は明らかにされていませんが、ストレスなどが関係しているともいわれています。
自己免疫疾患でみられる症状は、身体全体に及びます。
症状の例として、手足が腫れたり、傷んだりしてしまう関節リウマチなどがあげられます。
その他にも、1型糖尿病、バセドウ病、橋本甲状腺炎などが自己免疫疾患にあたります。

納得

なるほど!自己免疫疾患についてよくわかりました!

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

はい!次は、自己免疫疾患が、なぜ起こってしまうのかついて説明していきますね!

自己免疫疾患の原因

原因

実は自己免疫疾患の原因は、完全に解明されているわけではありません。
しかし、近年の研究で少しずつ明らかになってきています。
その中から自己免疫疾患の原因とされているものを2つ紹介します。

ストレス

ストレス

ストレスに関連する障害が原因で、自己免疫疾患を発症する可能性が高くなることが、アイスランド大学などの研究によって明らかになっています。
この研究は、ストレス関連の障害を抱えている人とそうでない人のグループに分け、その後自己免疫疾患を発症した人数をそれぞれ調べるというものでした。
その結果、ストレス関連の障害を抱えている人のグループの方が自己免疫疾患を発症する可能性が高かったのです。
まだ、詳しい因果関係については明らかになっていませんが、自己免疫疾患を予防するためには、ストレスをなるべく溜めないような生活を心がけましょう。
ストレスと免疫力の関係性については、以下の記事で説明しているのでぜひご覧ください。

感染症

感染症

体内の正常な細胞が、感染症の原因となるウイルスによって変化することがあります。
そしてウイルスによって変化した細胞を、免疫機能が異物と認識して攻撃してしまうことがあるのです。
また、遺伝によって自己免疫疾患になりやすい人もいます。
もともと自己免疫疾患になりやすい人は感染症が原因で免疫機能が過剰にはたらき、自己免疫疾患を発症してしまう場合があります。
自己免疫疾患の発症を防ぐためには、感染症予防をすることも大切です。
感染症を予防するために、免疫力を上げるように心がけてみましょう。

納得

なるほど!ストレスや感染症が自己免疫疾患の原因の1つなんですね!

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

そうなんです!それでは、どのようにして自己免疫疾患が引き起こされてしまうのかについて解説していきますね!

自己免疫疾患のメカニズム

メカニズム

自己免疫疾患とは、自分の身体の中にある免疫細胞が自分の細胞を攻撃してしまうことによって引き起こされる疾患です。
本来、外から侵入してきた細菌やウイルスなどから私たちの身体を守るはずの免疫機能が、どのようにして自己免疫疾患を引き起こしてしまうのか。
自己免疫疾患の原因と同じく、自己免疫疾患のメカニズムもいまだに明らかにはされていません。
そこで、今現在可能性として考えられている自己免疫疾患のメカニズムについて説明していきます。

遺伝子

遺伝子

一つ目は、遺伝子の先天的な変異によって、自己免疫が正しく機能しないという説です。
自己免疫疾患は、家族間で多発したり、一卵性双生児の双子に同時に発症することが多いということがわかっています。
このことから、もともと疾患にかかりやすい遺伝子を持つ人が、ある要因によって自己免疫疾患を引き起こしてしまう可能性があるといわれています。

免疫機能の故障

故障

二つ目は、私たちの身体の中の免疫機能になにかしらの故障が起きてしまった場合に自己免疫が正常に機能しないという説です。
普段、あまり免疫機能と関わりのない脳神経などの組織と接触することで、免疫機能が誤って異常な物質だと判断してしまい自分の身体を攻撃してしまう場合があります。
また、細菌やウイルスなどの有害物質と似ている形の自分の細胞を誤って攻撃してしまう場合もあります。
この二つの原因としては、免疫機能が故障していて、自分の細胞なのか有害な細胞なのかの判断をうまくできない時に、自己免疫疾患に繋がってしまう可能性があるといわれています。

制御性T細胞の欠如

欠如

三つ目は、免疫細胞の一つである制御性T細胞の欠如によって自己免疫疾患が引き起こされているという説です。
本来、制御性T細胞は、身体に害のない正常な細胞にまで免疫機能が攻撃をしてしまわないように、免疫機能を抑制したり、攻撃を終わらせたりする「ストッパー」の役割をします。
しかし、この制御性T細胞の役割である「ストッパー」の機能が失われてしまうと、自己免疫疾患が発症してしまう可能性があるといわれています。
このような免疫反応については、以下の記事でも説明しているのでぜひご覧ください。

納得

なるほど、このようなメカニズムで自己免疫疾患が引き起こされてしまうんですね。

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

そうなんです!続いて、これらの自己免疫疾患を予防するためには、なにをしたら良いのか、説明していきますね!

自己免疫疾患を予防するために

予防

自己免疫疾患について、いくつかの報告はあるものの、まだ完全には明らかにされていません。
しかし、ストレスや感染症など自己免疫疾患を引き起こすことがわかっているものもあります。
ストレスや感染症を予防することによって、自己免疫疾患を防ぐ可能性があるかもしれません。
そこで、ストレスや感染症の対策に効果的な生活習慣や自己免疫疾患に効果的な飲み物などを紹介します。

質の良い睡眠

睡眠

睡眠と免疫力が関係していることはさまざまな研究によって明らかになっています。
アメリカの研究では睡眠時間が7時間以上だった人に比べて、6時間未満の人が風邪を引く確率は4.2倍高いということがわかっています。
厚生労働省によると、睡眠時間の目安は、昼間に眠気で困らない程度の睡眠をとることで、具体的に6~8時間ほどの睡眠時間を推奨しています。
また、睡眠時間の長さだけではなく、睡眠の質も免疫力に関係しています。
寝つきが悪い、夜中に目が覚めてしまうなどの要因によって、睡眠時間全体の2〜8%が眠れなかった場合、ぐっすり眠れた人に比べて約5倍も風邪を引きやすいというデータが出ています。
睡眠の質を上げるためには、寝る前のアルコール、カフェインの摂取を控えること、室温や光の調節などリラックスできる環境を作ること、眠くなってから寝床に入ることなどがあげられます。
このように免疫力を保つために、睡眠の長さと質の両方に気をつけましょう。
免疫力と睡眠の関係についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

適度な運動

運動

適度な運動は気分転換などのストレス解消になったり、免疫力を上げる効果にも期待できます。
1時間以内の比較的短時間の運動をすることで、ナチュラルキラー細胞が増殖します。
ナチュラルキラー細胞は常に体内をパトロールし、ウイルス感染細胞やがん細胞などをいち早く発見して、攻撃するという免疫機能を持った細胞です。
つまり、運動をしてナチュラルキラー細胞を増やすことで、免疫力を上げる効果が期待できます。
しかし、過度な運動には注意が必要です。
sterd激しい運動やトレーニングをすると、免疫力が下がりやすく、風邪を引きやすいことが研究で明らかになっています。
適度な運動の目安を以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。

バランスの良い食事

食事

免疫力を上げる、保つためには栄養バランスの良い食事を日頃から心がけることが大切です。
そして、免疫力を保つためには腸の環境を改善し、そのはたらきを活発にすることが重要です。
栄養バランスの良い食事をすることと、規則正しく食事をとることで、腸の環境を良い状態に保ちましょう。
バランスの良い食事の基準として、厚生労働省では食事バランスガイドを作成しています。
食事バランスガイド出典:食事バランスガイド(基本編) 食事バランスガイドでは「主食」、「副菜」、「主菜」、「牛乳・乳製品」、「果物」を1日にどれくらい摂取したら良いかがわかります。
例えば主食であれば、1日あたりごはん中盛りを4杯程度が目安となっています。
野菜類である副菜では、1日あたりサラダを5杯程度が目安です。
この食事バランスガイドを参考に栄養バランスに気をつけましょう。
しかし、栄養バランスの良い食事を毎日続けるのは大変ですよね。
そこで、59種類の豊富な栄養素をバランス良く含む石垣島ユーグレナのような素材をぜひ取り入れてみてください。
また、ユーグレナの特有成分であるパラミロンが免疫力向上に役立つという研究結果もあるので、特におすすめです。

コーヒーを飲む

コーヒー

全日本コーヒー協会によると、コーヒーに含まれているポリフェノールには、自己免疫疾患に対する抑制効果があるという研究結果が出ています。
コーヒーには、クロロゲン酸やカフェ酸など多くのポリフェノールが含まれています。
これらのポリフェノールには、抗酸化作用だけでなく、強い抗炎症作用があります。
実際に、自己免疫疾患の代表例である関節リウマチの症状を持つマウスに、コーヒーに含まれているクロロゲン酸を投与したところ、関節炎を抑制する強い効果がみられました。
コーヒーに含まれているポリフェノールは、ウイルスなどの感染も、自己免疫疾患による免疫機能への攻撃も、どちらにも対応し炎症を抑えることが可能です。
このことから、コーヒーを飲むことが自己免疫疾患の症状抑制になるといわれています。
さらに、コーヒーは免疫力を上げる効果にも期待ができるので日常生活の中にコーヒーを取り入れてみてください。
また、コーヒーは花粉症にも効果的だということがわかっています。
コーヒーと花粉症については、以下の記事で詳しく説明しているのでぜひご覧ください。

納得

なるほど!これなら普段からできそうなのでやってみます!

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

ぜひ、毎日意識してみてください!

まとめ

まとめ

自己免疫疾患とは、身体の中の細胞を間違って攻撃してしまうことをいいます。
まだ明らかにされていないことが多い中でも、遺伝子や外部的要因が関係あるのではないかということが研究や報告によってわかってきています。
自己免疫疾患の原因として考えられている、ストレスや感染症を予防して、健康的な生活を送るように心がけましょう。

納得

今日は自己免疫疾患について教えていただきありがとうございました!

ユーグレナ 鈴木
ユーグレナ 鈴木

いえいえ、自己免疫疾患を予防して、健康的な生活を心がけましょう。

納得

はい、ありがとうございます!

鈴木 健吾

監修:鈴木 健吾
(研究開発担当 執行役員)

東京大学農学部生物システム工学専修を卒業。
2005年8月、取締役研究開発部長としてユーグレナ創業に参画、同年12月に、世界初となる微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養に成功。
2016年東京大学大学院博士(農学)学位取得、2019年に北里大学大学院博士(医学)学位取得。
現在、ユーグレナ社研究開発担当の執行役員として、微細藻類ユーグレナの生産およびヘルスケア部門における利活用に関する研究等に携わる。
マレーシア工科大学マレーシア日本国際工科院客員教授、東北大学・未来型医療創造卓越大学院プログラム特任教授を兼任。
東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点研究責任者。

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