花粉症ってどうして起こるの?花粉症のメカニズムや原因となる植物を解説!
最近鼻水が出たり目がかゆかったりするんですけどこれって花粉症ですか?
ユーグレナ 中島
そうですね。花粉症の可能性があります!
去年まで平気だったのに…何が原因ですかね?
ユーグレナ 中島
では、花粉症のメカニズムや原因となる植物について詳しく説明します!
花粉症が発症してしまう原因
花粉症は、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因で生じる、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどのアレルギー症状のことを呼びます。
現在、日本人の4人に1人が花粉症だといわれています。
そんな花粉症がどのようにして引き起こされるのかを説明していきます。
鼻の症状を引き起こす花粉症のメカニズム
花粉症の鼻の症状には鼻水や鼻づまりなどがありますが、一体どのようなメカニズムで鼻の症状を引き起こすのでしょうか。
まず、鼻から花粉が侵入すると、鼻の粘膜の表面に花粉が付着します。
鼻の粘膜に付着した花粉がアレルギー物質を放出し、それを見つけた「マクロファージ細胞」が花粉を敵とみなし、花粉に対抗するための抗体を作り、溜めていきます。
そして、この抗体が溜まりすぎてしまうと、花粉症の原因となる物質を放出してしまい、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を引き起こしてしまうのです。
目の症状を引き起こす花粉症のメカニズム
花粉は粘膜でアレルギー反応を起こしますが、鼻以外にも目のまぶたの粘膜などで同じようなことが起こります。
花粉が目の粘膜に付着すると、鼻のメカニズムと同じようにアレルギー物質が体内に侵入し、それを防ぐために抗体が作られていきます。
目には血管がたくさんあるので、アレルギー反応を引き起こす細胞も血液によってたくさん運ばれてきます。
なので、目はアレルギー反応である花粉症を引き起こしやすいといわれています。
花粉症の原因となる物質が血管に入ると充血が、知覚神経を刺激すると目がかゆくなったり涙が出るなどの症状があらわれます。
花粉ってスギ花粉が有名ですが他にもあるんですか?
ユーグレナ 中島
はい、あります!次は花粉症の原因となる植物を紹介します!
花粉症の原因となる代表的な植物とその特徴を5つ紹介!
花粉症の原因といえばスギの花粉が一番有名です。
しかし、その他にも花粉症の原因となる植物はたくさんあります。
そこで今回は、花粉症の原因となる植物とその特徴を5つ紹介します。
スギ
日本人の花粉症の約70%がスギ花粉症だといわれています。
その理由は、日本の国土の中でスギ林の面積が最も大きく、全国の森林の18%を占めているからです。
10月の中旬に花粉が作られ、年を越して暖かくなり始める2~4月に最も花粉が飛散します。
スギ花粉は飛散距離が長く、スギ林が全国に広く分布しているため、全国で発症するといわれています。
ヒノキ
日本人が2番目に発症しやすい花粉症がヒノキ花粉症だといわれています。
地域によってはヒノキ林の面積の方がスギ林よりも大きいですが、ヒノキの方が幼い林が多いので、花粉飛散はスギの方が多いといわれています。
ヒノキ花粉の飛散時期はスギよりも少し遅れて、3月~5月にかけてです。
ヒノキはスギと同じく飛散距離が長く、ヒノキ林は全国に広く分布しているので、広範囲で発症します。
スギ花粉症と合わせてヒノキ花粉症を持っている人が多く、その場合はヒノキ花粉症のみと比べて重症化しやすいといわれています。
シラカバ
シラカバの花粉の飛散時期は4~6月だといわれています。
シラカバは主に北海道に分布している植物です。
スギ林やヒノキ林は北海道にあまり分布していないので、北海道の花粉症の主な原因はこのシラカバ花粉によるものだといわれています。
シラカバ花粉の飛散量は気温に連動して大きく変動する傾向があることがわかっているので、その日の気温を知ることで花粉飛散量を予測することができます。
イネ
イネ花粉の飛散時期のピークは5~6月だといわれています。
イネは背が低いので飛散距離も100メートルほどと短く、基本的に田んぼに生えているので、避けやすい花粉です。
しかし、稲刈りの時にイネについた花粉が舞い上がることもあるので、秋もイネ花粉には注意しましょう。
ブタクサ
ブタクサはスギ、ヒノキに次ぎ3番目に多く、花粉の飛散時期は8~10月で秋の花粉症の原因としては最多です。
ブタクサは道端や畑、河川敷などの生活圏に広く分布していますが、背が低い草花なので飛散距離が短いことが特徴です。
ブタクサ花粉は、ブタクサに近づかなければ避けられますが、早朝の風の強い時間帯は集中して飛散するので、散歩やジョギングなどをする際は注意が必要です。
花粉症の原因となる植物にはいろんな種類があるんですね!
ユーグレナ 中島
そうなんです。植物によって花粉の飛散時期や特徴が違うので覚えておきましょう!
日本で花粉症に特に気をつける時期とその原因を紹介!
日本では、スギ花粉がもっとも有名です。
そして、そのスギ花粉のピークが2~4月なため、花粉症の症状が出るのはそのあたりだというイメージが強いのではないでしょうか。
今回はスギ花粉のピークである2~4月以外で気をつけるべき時期と原因を紹介します。
5月の花粉症の原因
5月は、ピークが過ぎたスギやヒノキの花粉がまだ舞っている時期です。
スギやヒノキに加え、ハンノキやシラカバ、イネなどの植物も花粉を多く飛ばす時期になります。
さらに、気温が上がりゴールデンウィークや運動会など外出する機会も増えてくる時期でもあるので、花粉症を発症する機会も増えてしまいます。
特に風が強い日は花粉が舞う可能性がとても高いので、心配な方は花粉症の対策をするようにしましょう。
9月の花粉症の原因
花粉は、1年中何かしらの植物から飛散しているといわれています。
1番気をつけなければいけない時期は春先から5月にかけてでしたが、秋の花粉にも注意が必要です。
秋はブタクサ、ヨモギ、カナムグラといった植物が多く花粉を飛ばす時期になります。
これらの植物は背が低い草花で、河原や公園、空き地などに生息しているので、このような場所の近くを避けるなどの対処が大切です。
5月は特に風が強い日は気をつけなければいけないんですね!
ユーグレナ 中島
はい!時期によって注意しなければならないことが違うので気をつけましょう!
まとめ
日本人の4人に1人は花粉症といわれるほど私たちの生活に花粉は密接にかかわっています。
また、花粉症の原因となる植物は何種類もあり、その特徴や花粉の飛散時期は異なります。
どのような時期にどのような植物が原因で、花粉症を引き起こすかを意識して生活するようにしましょう。
今日は花粉症の原因について教えていただきありがとうございました!
ユーグレナ 中島
いえいえ、春や秋は特に花粉に注意してください。
はい、ありがとうございます!
監修:中島 綾香
(研究開発部 機能性研究課 課長)
当社ヘルスケアの要であるユーグレナを食品や飲料として体内に取り入れたときの働きや化粧品として活用した際の効果を検証する機能性研究に従事。
体の機能にも精通し、各種学会や論文でのユーグレナに関する研究成果の発表多数。
研究のかたわら事業構想修士を取得し、研究成果を健康行動変容や事業につなげるべく幅広い活動に携わっている。
東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点研究員。