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カラハリスイカ果汁のインフルエンザウイルス感染抑制作用が、ポリフェノールによるものであることを示唆する研究成果を確認しました。(細胞による試験)

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カラハリスイカには、8-プレニルナリンゲニンなどのポリフェノールが含まれていることが分かりました。
イヌの腎細胞にインフルエンザウイルス(A/H1N1/PR/8/34)を感染させ、カラハリスイカに含まれる8-プレニルナリンゲニンを添加しました。その結果、8-プレニルナリンゲニンを含んだ培地では、含まない培地と比べてインフルエンザウイルスの感染が抑制されました。
次に、8-プレニルナリンゲニンの添加のタイミングを、ウイルス吸着時期(-1~0時間)、ウイルス粒子の複製にかかる1サイクル(8時間)、1サイクルを2つ(0~4時間、4~8時間)に区切った各時点、1サイクルを4つ(0~2時間、2~4時間、4~6時間、6~8時間)に区切った各時点とし、各時点におけるインフルエンザウイルスの感染の状況を測定しました。その結果、吸着時期における8-プレニルナリンゲニンの添加と、1サイクルのうちの後期における8-プレニルナリンゲニンの添加において、インフルエンザウイルス感染を有意に抑制したことが確認されました(図1)。

この結果は、8-プレニルナリンゲニンの添加が、ウイルスの宿主細胞への吸着を阻害し、ウイルスのエンドサイトーシス(細胞が細胞外の物質を取り込む過程の1つ)に影響を与える可能性、およびウイルスタンパクの合成や凝集の段階を阻害する可能性を示しています。
過去の実験で確認されたカラハリスイカ果汁での実験結果とも一致した傾向であり、カラハリスイカ果汁によるインフルエンザ感染抑制活性の関与成分のひとつが8-プレニルナリンゲニンであることを裏付けていると考えられます。

出典:Hanada A et al. Food Science & Nutrition. 2022 Jan 23

2022年2月22日株式会社ユーグレナよりニュースリリース

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